技術情報

測定原理

エアリトモ技術のひみつ、BCG

人の体は心臓の物理的な動きに伴って微かに振動しています。この振動のことを心弾動(Ballistocardiogram、BCG)といいます。

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エアリトモでは、このBCGを捉えて信号処理をすることによって、心拍や呼吸、体動情報を抽出しています。
BCGの測定方法として、柔軟性のあるチューブを人体に間接的に接触させ、高感度圧力センサにてチューブ内圧を計測します。

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BCGの特徴

BCGは心臓の電気的な動きを示す心電図に少し遅れてピークを示します。また身体の共振周波数(※1)である4~10Hzの共振波形を示します。
bcgwave
※1 振動台にそのものが持つ固有振動数と等しい振動が外部から加わると、振動の幅が大きくなる現象を共振といい、その時の周波数のことを指します。

心拍間隔データの抽出

心拍周期(0.7~2.0Hz)に対応した帯域濾過フィルタ(※2)(bandpass Filter、BPF)により、身体の共振周波数近傍の信号を抽出し、そのピーク値を探索することで一拍一拍の心拍間隔データを獲得します。
心拍間隔が得られるため、心拍数を求めることができます。
heartwave
※2 ある回路を通過させることによって、その入力と出力との周波数特性を変化させる回路。バンドパスフィルタとも言われ、特定の帯域を通過させるフィルタです。

呼吸データの抽出

呼吸信号は呼吸周期(0.1~0.5Hz) に対応したBPFにより抽出出来ます。
呼吸信号を処理することで呼吸数を求めることができます。
breathwave

データ処理

自律神経バランス(ストレス度)の算出

心拍変動の時系列データから、呼吸変動に対応する高周波変動成分(HF成分)と血圧変動であるメイヤー波に対応する低周波成分(LF成分)を抽出することで、自律神経のバランスを算出することができます。
HF成分は、副交感神経が活性化している場合にのみ心拍変動に現れる一方、LF成分は、交感神経が活性化しているときも、副交感神経が活性化しているときも心拍変動に現れると言われています。
交感神経が優位でも、副交感神経が優位でも、LF成分が現れるため、LFとHFの比をとって、LF/HFをストレス指標(自律神経バランス)とします。
エアリトモ ソファータイプでは、自律神経バランスをストレス度として判定しています。

stresgraph

エビデンス

産業医科大学との共同研究による心拍指標測定精度検証 独自の信号処理で測定中の身じろぎ等のノイズの影響を抑制し、心電計との高い一致率を実現しています。

【試験概要】

被験者:心臓、血管系に疾患をもたない20代~50代男女計103名
実験時期:2014年7月~9月
方法:安静時(PRE・POST)、作業課題時(暗算、鏡映描写)の心拍情報をエアリトモセンサと心電計(日本光電、WEC-7101)で同時測定し、心電計の結果と比較した。

evidence

学会・研究報告

2014年

  • 日本ストレス学会学術総会 第30回大会
  • 樋江井:快適な睡眠のための無拘束センシング技術
    空気調和・衛生工学会 技術講演会「エネルギーハーベスティングとセンシング・モニタリングの未来」,2014  

2012年

  • 樋江井ら:快適な睡眠のためのセンシング技術
    空気調和衛生工学 Vol.86,No.2,pp.25~29,2012  
  • 樋江井:睡眠状態のセンシングと空調制御
    第21回日本睡眠環境学会学術大会,pp.34~35,2012  

2011年

  • MIYAKE, et al.:Effects of a sleep cycle based temperature control on sleep quality,
    Human Factors and Ergonomics Society Europe Chapter Annual Meeting,2011  

2010年

  • 三宅ら:体動センサによる睡眠時空調制御に関する検討,
    日本人間工学会関西支部大会抄録集,pp185~188,2010  

2008年

  • 岡ら:思春期概日リズム睡眠障害患者の治療経過追跡における無拘束体動センサの有用性,
    不眠研究会,pp57-64,2008
  • 三上ら:無拘束体動センサによる総就床時間と総睡眠時間のBMIとの相関性比較,
    日本睡眠学会第33回定期学術集会抄録集,pp179,2008  
  • 樋江井ら:冬期における室温変動が中途覚醒及び体動に与える影響について,
    日本睡眠学会第33回定期学術集会抄録集,pp121,2008  

2007年

  • 関ら:睡眠リズム障害患者における無拘束型センサによる睡眠日誌の実用,
    第2回関東睡眠懇話会,pp132,2007  
  • >樋江井ら:無拘束体動センサによる睡眠日誌作成の有用性の検討,
    第25回睡眠環境シンポジウム,pp52-53,2007  

2006年

論文・参考文献